独りで暮らす母のもとに連休中に私一人で帰省しました。伊豆の魚料理を食べたり、足なしの母の足となって買い物に付き合ってあげたりします。足なしの田舎暮らしは買い物ができないため、きついことを知っています。また年金生活と利益無視の商売を営む母には、ふんだんにお金がないことも分かっていますので、ほとんど私が支払います。こんな私を人は「親孝行」と言いますが、私は特別感じていません。先日、地元のスーパーで1500円の高級ローストビーフがあり、母は「高いからやめよう」と言いますが、私は「一緒に食べようよ」と言い、購入しました。家に帰り、一緒に食事をして「美味しいね」と共に食べるのが私は好きなのです。今、母は病気をしていないので普通に食べられるし、買い物にも出かけられます。何の変哲もない日常に見えますが、私には幸せ、またこの瞬間を存分に楽しみたいと思っています。なぜなら「今流れるこの瞬間は永久に戻ってこない」と考えているからです。どうしても、母との別れはいつかはやって来る。それを意識させたのは父との一年半前の別れです。帰省すれば当たり前のように居た人が、今では仏壇に写真で飾られています。失ってからでは、またその兆候が出てからでは遅いのです。自分に後悔しない人生を送ることを父との別れから学んだのだと思います。「永久に戻らない時間」と深く考えてしまうと涙がこぼれそうになることもあります。一体、自分はどこへ向かっているのかと思うこともあります。考えても仕方のないこと。今を流れる時間を精一杯楽しむことが後悔のない人生につながるのですから。